2011年8月17日水曜日

ようやくキツネに出会う



 今年の狐は遅いね。という会話が二三度続きました。



 山の上では大狐は出ていたのに、というものも居ました。そして先週末、ようやくキツネのカミソリは姿を現しました。



 この花、不思議なことに春に一度シュンとした葉を伸ばしますが、すぐに枯れて、真夏になって花だけシュンとに伸びた茎に花を咲かせます。隣人の話では毒草なのだそうです。



 クヌギ林の中は今やキツネの乱舞という状態です。だからこの時季は草刈をしません。うっかり若芽を刈り取らないとも限りませんから。



 その代わり、小屋に大きく覆いかぶさっている枝をチェンソーで伐りました。冬になると沢山の枯葉を小屋の上に落して樋を詰まらせていたのです。おっかなびっくり木に登って、ロープをかけて倒れる方向をコントロールしてから切ったのですが、自分の方に落ちてきて随分腕をすりむきました。



 でもなんだか、やった!という感じです。

2011年8月8日月曜日

自費出版大賞その後

 全国から600冊の応募があった自費出版大賞で、入賞の知らせがあった筆者から、電話があった。
控えめに「実は、その後書き溜めた原稿があるのですが、一度読んでもらえないでしょうか。主人も何かお話があるといっておりますので。」
 というわけで、いつもの喫茶店で会った。
 彼女の原稿は前回よりも多いように思われる。「ゆっくり読ませてください。少し時間がかかるかの知れません。何度も読みますから。」
 旦那が横から俺の番だといわんばかりに、「この3年撮りためた写真から200枚ほど行きつけのカメラ店のご主人と相談して選びました。見てもらって編集とか何とか考えて物になるか判断してください。」という。
 彼女は全盲で、旦那は全盲に近い。
 彼女は盲人用のパソコンを使って自在に文章を作る。
 旦那はほとんどの場合タクシーを使ってどこにでも出かけ、写真撮影を楽しむ。実はシャッターを切ったときにはどのような写真を撮ったかは余り認識されていない。同行者の感動を聞きながら、方向を決め、想像でシャッターを切る。
 プリントされた写真に5センチくらい目を近づけてようやく自分がとった写真を見ることができる。
 そういうことが信じられないくらい見事な写真を撮る。
 2冊目の写真集なるか、これからの戦いにかかっている。