2013年4月21日日曜日

再逮捕の可能性をほのめかす

手術後2回目の検査を受けた。
「膀胱のほうはまったくきれいになっていますが、前立腺の数値がよくないですね。来月にも組織を取って調べることにしましょうね」と私の顔を覗きながら言う。
「一日だけ入院して組織をとります。その前に前回と同じように検査をしますが」

実はその翌々日ゴルフの予定が入っていた。「遊びの計画がいろいろありましてすぐと言うのはどうも」というと「そうですか、少し伸ばしますか?」とやさしいことを言う。いやなことは少しでも先がいい。
翌日ゴルフに行く仲間から「明日は雨ですね。体調はどうですか。無理しないでくださいよ」と電話。
いかにも自分も行きたくない様子。
「そうなんだ、お医者からは再逮捕状が出そうだし、雨のゴルフはいやだね」とコンペの参加をキャンセルすることにした。ドクターストップだと言えば納得するだろうと言うのが彼の意見だ。

当日はやはり雨、それにとても寒い。風邪でも引いたか、体が重い。お医者から再逮捕の可能性を示唆されたせいで気がめいっているのかもしれない。「病気」とはよく言ったものだ。
日曜日は一日中寝ていた。おまけに小便の出が悪い。最近になく悪い。これも気から来るものなのか。よくよく人間はデリケートにできているものだ。

2013年4月14日日曜日

「海賊と呼ばれた男」が本屋大賞

 「海賊と呼ばれた男」が本屋大賞になった。
 この本は、「64」を買ったとき目に付いて食指が動いたのだが、高いので買わずにいたのだった。
 やくざの山ちゃんとお茶をした帰り、「ホラこの前山ちゃんから借りて読んだ「永遠のゼロ」の著者の最新作だよ」と教えると。「お、買って読まにゃ」とすぐに買って、「あんた先に読むな?」と薦めてくれたが、「いやいや、あとでいい」と柄にもなく遠慮した。
 一週間くらい後のお茶の時持ってきてくれて、「おもしろいよ~」と貸してくれた。
 なるほど面白い。
 出光佐三の伝記のようなもので、戦後の日本の産業構造が良くわかる。
 93歳の義母も読んで「いい本でしたなあ、下巻はとくに涙が止まりませんでした」と感想を言った。
 この本が一位で「64」が2位だから、我輩の見る目も捨てたものではないか?
 昨年の本屋大賞は「船を編む」で、映画にもなったが、配役が私の予定と大幅に違うので見たものかどうか迷っている。せめて女性主人公が脇役になっている池脇千鶴ならいいのだが。

2013年4月7日日曜日

記憶にある映画、記憶にない映画

 今年になってみた映画は「砂漠でサーモンフィッシング」「カラカラ」「愛、アムール」「アルゴ」「千年の愉楽」「最終目的地」といったところ。
 「カラカラ」は沖縄が舞台。カナダ(だったと思う)から流れてきた老男性と生活に疲れた若い主婦が出会い、強烈なセックスとしっとり乾いた会話を重ねていくと言うお話。なかなか面白い映画だった。
 「千年の愉楽」は中上健二の小説の映画化。監督は若松孝二。この映画のあと亡くなってのでは?難解だが、面白いという厄介な映画。
 忘れていた。もうひとつ、ビン・ラデイン殺害にまつわるCIAの女性捜査官の行動を追ったお話。これはタイトルを忘れてしまったが、そこそこ面白かった。やくざの山ちゃんが「面白かったでえ」と教えてくれたので見に行った映画だった。
 問題はついこの前見た映画でも、ほとんど内容を覚えていないことが多い、と言うこと。何かワンシーンを思い出して、そこから次第に全体を思い出していくこともあるが、まったくどんな映画だったかを思い出さない映画もある。情けないことではあるが、記憶しないと言う選択もありかな、と都合のいい納得をすることにした。
 佐藤優の教えで、ややこしい本を読む時は鉛筆を片手に線を引きながら読むべしを実践しているが、映画はそれができない。もちろん本では実践しているものの効果はまったくない。