2010年9月21日火曜日

戦術は多いほうがいい

 いきつけの生意気なお店がお客とのトラブルで小少困っている、という相談をうけた。よくよく話を聞いて、そういう場合は当事者同士でなく、弁護士でも入れて冷静に話したほうがいいよ、と助言した。誰かいい人は居ないかと言うので、かねてゴルフや麻雀で遊んでいる友人の弁護士のところに連れて行った。さほど難しい事案ではないので、代理人として交渉してもらうことになり、方針も決まった。
 数日後、浮かない顔をしている生意気なお店を発見。どうした、と聞くと、相手の反論で条件を少し上げたらどうかと弁護士から提案があった、という。妥当な内容ならまったく異論は無いが、そこがわからないからすっきりしない、とすこし膨れている。
 私から友人の弁護士に提案。もういちど最初の条件でボールを投げ返してみては、それ以上戦う意志があるかどうか見てみる手もあるよ。
 「ご不満なら後は法廷なりで話しましょう」という直球も交えて投げ返したらしい。
 生意気なお店から「一件落着です」と電話があったのは、2~3日後だった。
 この弁護士、少し変な弁護士なのだ。ゴルフに行くとなんでも賭けたがる。一度など、前の人が打つとき、「オンするかどうか昼メシを賭けますか」と来た。「あんた商売は何じゃったかね?」と思わず聞いたものだ。自分がうつ玉に賭けるのならまだ解るが。
 それでも私の選挙違反容疑のときはおおいに助かった。彼ののらりくらりの軟弱戦術で切り抜けたのだった。
 久しく弁護士先生とゴルフをしていない。
 

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