2012年1月17日火曜日

「拘留120日」を読む

クヌギ林は一面の雪。
 静かな時間が流れる中を、少し歩いてみる。たぶんウサギだろう、足跡が向うに続いている。
 
 こうなると本を読む読むくらいしか能が無い。
 大坪前大阪特捜部長の「拘留120日」を読んだ。例の厚生省村木氏を逮捕して、部下の検事が証拠改ざんで逮捕され、犯人隠避の容疑で逮捕された御仁だ。
 当時のマスコミの報道ぶりでは、まちがいなく部下の犯罪を知りながらかばって隠していたのだろうという印象を持っていた。世間の反応もそのように流れていたと思う。
 佐藤優の本を読んだ時、拘置所に居る大坪氏に激励の手紙を送った、と書いてあったのでこれは何かありそうだと思ったのがきっかけだった。
 この手記は読み物としてもとても面白かった。
 加えて、最高検という組織が(あるいは官僚という組織が)どのように自分たちの組織を守り、その特権機構を守っていこうと働くのかが良くわかる。
 取調べの様子がとくに面白い。私自身の経験からも(?)なるほどとうなずけるところが随所にある。
 何がしかの既得権を持った組織は、保守であれ革新であれ(死語か?)その権利を守るためには何でもするのだろう。
 
 外は相変わらず、雪が降り続いている。今日は山を下りられないだろうと観念してゆっくり寝ることにした。

2 件のコメント:

  1. ほたるの宿2012年1月19日 7:40

    産山村は今日も雪でしょうか。こちらも雨模様ですが、気温は上がりそうなので救われます。こんな日はゆっくり読書でも楽しみながら、五感を研ぎ澄ますと斜面を舞っていくクヌギの枯葉の音さえ聴けるかもしれませんね。

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  2. 寒い日が続きます。お変わりありませんか。このところ山には近づけません。前の四駆を手放したことが悔やまれます。チェーンを巻けばいいのですが、うかつなことに山においてきたままです、ははは・・ですね。
     というわけでもっぱら下界で悪さを働いています。

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