2014年3月1日土曜日

「凡庸の罪」か!?、大変だ

豪雪に幽閉されて、10日目に脱出してから、立て続けに映画を4本も見てしまった。まるで、今見ておかないといつ観れるか解らないという脅迫でもされているように。
「オンリー・ラバーズ レフト・アライブ」これは、何百年も生きている吸血鬼が生きにくくなった現代を嘆きながら、地球の将来を考えると言うお話。
「鑑定士」これは、超有名な古美術鑑定士と、世間から隠れて生きている女性との異様な愛のはぐくみを描いたもの。
「ハンナ・アーレント」これは、ドイツ系ユダヤ人の女性哲学者が、ナチス親衛隊の生き残りアイヒマンの裁判を傍聴して、哲学者の立場から人間の行動をレポートするが、それがアイヒマンを擁護しているとしてユダヤ各界から非難される、と言う実話に基づいたお話。
特に私の印象に残ったのは彼女の言う「凡庸の罪」と言うこと。アイヒマンの罪は紛れもなく死に値するが、ナチス下でユダヤ人たちをたばねていた世話役(彼らもユダヤ人)たちは無為のうちにナチスに協力していたのではないかという問題提起だったのだが、「お前はそれでもユダヤ人か!」と的外れの大合唱に苦しめられる。なかなかの考えさせられる映画だった。
もう一本は「ちいさいおうち」。主演の女の子がどこかの映画祭で賞をもらったと言う山田ようじ監督の作品。
やくざのヤマちゃんが、「映画をみたで!」と電話してきて「何の映画?」と聞くと「忘れた、評判の映画!」と言うから「もしかして、ちいさいおうち?」と言うと「お、それそれ」と言うものだから、翌日見に行った。
これもなかなかの映画だった。
クヌギ林はまだ30センチも雪が残っているらしい。もう少し様子を見るとしようか。

6 件のコメント:

  1. ほたるの宿2014年3月3日 7:28

    「小さいおうち」、以前原作を読んだ時、若い作家なのに時代考証も構成もしっかりしているのに驚きましたが、映画も素晴らしいものになっているようですね。M.モンローの「お熱いのがお好き」を製作後55年目に初めてDVDで観ました。モンローへの先入観・偏見を払拭。今夜は高校時代に観たF.シナトラの「オーシャンと11人の仲間」をDVDで、と考えています。

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    1. 「オーシャンと」は見たことがありません。是非今度見ようと思います。映画は良いですね。昔見たものを改めてみるとまったく違うものになっていることが良くあります。自分が変わっているのですね。いいことだとしておきましょうか。忘れていることも多いのですが。

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  2. ほたるの宿2014年3月5日 8:19

    リメイクされた「OCEAN’S ELEVEN」「・・・12」「・・・13」を観て、この映画を思い出していたら、古書店でばったり。最近、植草甚一気分を楽しんでいます。今日は雨模様だし「エルザ」のカウンターでおしゃべりを楽しんできます。

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  3. 大分には古書店がないのです。私が知らないだけかもしれませんが。あの怪しげで今にも夜逃げしそうな雰囲気が好きなんですが。印象が古いんでしょうか。「エルザ」はいつか行った喫茶店ですよね。また行きたいものです。

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  4. ほたるの宿2014年3月11日 10:38

    今の古書店は昔のイメージとはまったく違いますよ。新刊書店にない本を見つけるのも楽しみ。豊後大野・三重の古書店には時々行きます。今日の新聞でエルザ50周年のことが紹介されていました。

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  5. ジャガイモの植え付けのために耕して石灰を撒いてきました。昨日の朝は夜中の雪で真っ白でした。三重町は私の守備範囲のはずですが、面目ないしだいです。

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